2010年11月23日火曜日

現実逃避の極み

人は困難な状況に陥った時,逃避行動に出ることがある.
代表的な例として世間に周知されているのは,テスト前夜の奇行であろう.
テストまで時間が差し迫っており,刻一刻と時間は経過する.しかし勉強に身が入らない.いや,目の前のテスト勉強という現実に目を背け,深夜の散歩に出かけ,漫画を読みふけり,あるいは普段は気にもせず散らかりっぱなしだった部屋の掃除を始めたりする.
ストレスから身を守るための処世術という意見もあるが,私からすれば愚の骨頂,問題放棄の逃避行動としか見えない,はずだったのだが......



どうやら知らず知らずのうちに逃避行動に身を投じているようである.なぜならば今この瞬間が困難な状況であるにもかかわらず,ブログを書いてしまっている.
普段は更新頻度が遅く,周りからせっつかれてようやく書くようなブログを,である.
つい数時間前に投稿したばかりだというのに,である.



今週は新潟会と講演会を控えているが,未だ準備を終えていない.
すぐにやらねば.しかしブログを書いている.



わたしの惰性もなかなかどうして巨悪である.



だがどうだろうか.こんな私よりも現実逃避に没頭し,いや,むしろ現実逃避に全精力をもって集中力の限りを尽くしている男が隣にいるではないか.
彼は先ほどから数時間,パソコンのディスプレイを見つめ,必死にタイピングを繰り返している.
実の成るような文章ではない.むしろ単語である.もちろん資料作成というわけではない.WordもPowerpointも起動していない.
何をしているのか......



文字通り,タイピングである.タイピング練習である.
なぜ今,今更?!



『いや~,俺,タイピングめっちゃ遅いしwww』
 (確かに遅いかもしれないけどさ.でもこの数時間で格段の進歩を見せているのは事実である.)



深夜にもかかわらず研究室に残り,黙々と自己向上に励むゴーヤ氏であった.
そして夜は更け,闇はまた濃くなる......

1 件のコメント:

とも さんのコメント...

ごーやさん、流石だわ!